
2025.4.3
網膜硝子体手術は、眼科分野でも難しい手術の一つに挙げられます。
近年では様々な手術装置の発達や手術手技の進歩により比較的安全に手術ができるようになりました。
眼球の中には硝子体という透明なゼリー状の組織があります。
この組織が網膜を牽引したり、炎症を持続させたり、混濁や網膜の血管からの出血を起こし、網膜へ光が達する邪魔をし、視力低下を招きます。
網膜硝子体手術は、この硝子体を切除し網膜の機能を回復させるための手術です。
手術が有効な病気:糖尿病網膜症、硝子体出血、網膜剥離、黄斑円孔、黄斑上膜、網膜血管疾患(網膜静脈分枝閉塞症・網膜中心静脈閉塞症)、硝子体混濁(ぶどう膜炎)など、非常に多岐にわたります。
硝子体を切除すると数か月~数年以内に白内障を併発する事が知られています。 そのため若年者を除いて硝子体手術には白内障手術の併用をおすすめしています。
当院では硝子体手術の中でも大学病院などの一部でしか導入されていない27G(ゲージ)システムによる日帰り硝子体手術を行っています。
G(ゲージ)とは器具を挿入する傷の大きさのことですが、現在主流の25Gシステムよりもさらに小さい27Gシステムでは、約0.4mmの目に見えない程のわずかな傷から手術ができます。
早期の社会復帰が可能です。 小切開硝子体手術により日常生活あるいは社会生活へ早く復帰できます。
手術後はご自宅で落ち着いて療養していただけます。 自宅安静と体位制限、点眼治療をしっかりと行なっていただければ、そのような難症例でも日帰り硝子体手術が可能であると考えています。
医療費の負担が軽減できます。 3割負担の方で、入院した場合の約半分の医療費で済むと考えられます。
手術前に点眼麻酔を行った後「テノン嚢下麻酔」と呼ばれる局所麻酔を行います。手術中、会話は可能です。
硝子体の切除自体は全く無痛ですが、眼球を圧迫する場合があり、その際に痛みを感じる事があります。
白内障手術と硝子体手術あわせて約30分~2時間程度で終わります。
難症例の方や、術中に合併症が生じた場合は手術時間が延長されます。
眼内炎
手術の創より眼表面等の病原菌がはいり、眼内感染を起こす可能性があります。
眼内感染がおこった場合、再手術、抗生剤の投与をおこないますが視力予後は不良です。
術後見え方が急におかしくなったり、強い痛みや充血を認めたら必ずご連絡ください。
駆逐性出血
眼内の血管が破綻をおこして大出血をおこす稀な合併症です。
すべての眼科手術で起こる可能性があります。
網膜裂孔、網膜剥離
眼内操作や術後の硝子体収縮により新たな網膜裂孔、剥離が生じる可能があります。
手術の技術によるものではなく、硝子体と網膜の接着が強い方に起こり易く、事前に予測する事は困難です。
多くの場合、再手術を必要とします。
眼圧上昇
術後に眼圧が上昇する合併症です。
ほとんどの場合、経過観察あるいは点眼剤の使用によって改善しますが、長期間、点眼剤を使用しなければならない場合もあります。
眼内にガスが入った場合は、術後にうつむきが必要となります。
トイレと食事以外は就寝時も24時間うつむきが必要です。
網膜剥離の方は特にしっかりとしたうつむきが必要です。
うつむき状態が維持できない場合、網膜剥離が再発し、再手術となってしまいますのでご注意ください。
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